受け入れ国・地域のご紹介

シンガポール

(1)シンガポールの概要と歴史

マレー半島の南端に位置するシンガポール共和国は、本島のシンガポール島と大小50ほどのサザンアイランズと呼ばれる島々からなっています。高温多湿の熱帯モンスーン気候に属し、年間を通して寒暖の差がほとんどない常夏の島です。人口は560万人。中国系、マレー系、インド系など様々な民族が生活する多民族国家で、英語、マンダリン(北京語)、マレー語、タミル語が公用語です。18世紀初頭からイギリスの植民地支配下にありましたが、1955年の部分自治政府成立、1959年の政権獲得、1963年のマレーシア加盟を経て2年後にはシンガポール共和国として独立し、アジア有数の近代国家といわれるまでの経済発展を遂げました。

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(2)基本情報

国・地域名: シンガポール共和国
英 語 名 Republic of Singapore
主要都市: シンガポール(Singapore)
言  語: 英語(共通語)、マレー語、中国語(北京語)、タミール語
宗  教: 仏教、イスラム教、ヒンズー教、道教、キリスト教など
気  候: 熱帯モンスーン気候に属し、年間を通じほとんど変化ない
時  差: 日本との時差は-1時間。シンガポールの方が遅れている。
水 事 情 水道水は飲めるが、ミネラルウォーターの方が望ましい。
通  貨: シンガポールドル
チ ッ プ 習慣はない。
査  証: 30日以内の観光は査証不要

パスポート残存有効期間:入国時6か月以上

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(3)教育プログラムの特徴やポイント

熱帯雨林を題材にしたり、最先端の自然科学的な知見を取り込んだ博物館、水族館、植物園、動物園等を活用することもでき、質の高い各種自然教育プログラムが用意されています。

【シンガポール海外教育旅行のポイント】
  • 1. 学びに専念できる最適な環境
  • 2. 条件に恵まれた質の高い教育
  • 3. 多彩で良質な教育プログラム
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(4)主な教育プログラムのご紹介

※記載のプログラムは新型コロナウイルス感染症拡大以前に実施されたプログラムです。
各国・地域の規制により中止されているプログラムが含まれています。

教育的意義のある史跡等見学
◆シンガポール・ストーリー

多民族で都市国家、東西交易の要衝など多様なストーリーがあるシンガポール。多彩な物語を横断的に知ることで、新たな発見や価値観に出会えます。

■体験スポット

シンガポール国立博物館歴史ギャラリー:1887年にその歴史が始まった同国最古の博物館。建築物そのものがシンガポールを象徴する建築物の1つです。地質学的な発見から、1819年のラッフルズ卿の上陸、イギリス植民地時代、第二次世界大戦、先進的な都市国家に発展する現在までを時系列に沿って学習できます。戦後の歴史では、急成長する国家が直面する課題をいかに乗り越えていったかを知ることができます。日本占領時の様子なども伝えており、外から見た日本の歴史といった視点を持つきっかけにもなります。

■班別行動テーマ

  • 限られた国土、資源での都市開発の運営(渋滞緩和のための交通 政策、天然資源、ニューウォーターの開発等)
  • 多民族や多文化との調和(中国系、マレー系、インド系、プラナカン、ユーラシアンの文化、伝統、それぞれのルーツ)
  • シンガポールの歴史(東インド会社、第二次世界大戦中の日本の軍政下、独立以降の発展)
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現地青少年との交流
◆シンガポールB&Sプログラム

B&Sとはブラザー&シスタープログラムの略で、班別行動の際に現地生徒と日本の生徒がチームを作って、行動するプログラムです。
研修場所を生徒達で決め、生徒達のプランニング能力・リサーチ能力を磨きます。現地生徒との交流で実戦の英会話力を身につける事ができ、多人種が混在して生活するシンガポールの文化に触れる体験となります。
最大人数:240~360名程度、現地生徒は最大40~50名程度アレンジが可能。1班あたり、現地学生1名に対し4~6名が理想的です。
事前に各班ごとに当日の市内研修コースを計画します。

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学校や企業等訪問

日本の高校生の年齢にあたるジュニアカレッジ(高校)やポリテクニック(高等技術専門学校)が20校ほどあります。20校で受け入れられる日本からの学校数にも限界があり、試験や長期休暇が重なると実現は難しいことに留意する必要があります。そこで候補に加えたいのが、13~16歳のセカンダリースクール、ハイスクールの約150校です。シンガポールの公用語は英語で、学生は自分の家族の話す言語(中国語、マレー語など)と英語を日常的に使用しており、英語力は申し分ありません。このように選択肢が広がっているのもシンガポールの特徴です。

◆現地のニーズ

歌や踊りなどの出し物だけのような表敬訪問は現地側は希望しておらず、両校の生徒・教員に学びがあり、継続的に交流できる方法を考慮する必要があります。
なお、新学年度は1月からで、1カ月以上の休暇は5月下旬~6月と、11月中旬~12月です。長期休暇の時期や試験の時期にあたる休暇前は避けたほうが無難です。

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探究型学習プログラム(現地フィールドワーク等)
◆水問題の解決策を知る

■体験スポット

シンガポール環境協議会:シンガポールにおける持続可能性にかかわる環境問題について考えるNGO(非政府組織)で、環境教育関連のアワードを多数受賞しています。この教育プログラムに参加することで、シンガポールの水資源に、川や湿地などを含むエコシステムの重要性、水資源の乏しいシンガポールの水資源対策についても学びます。土地が限られたシンガポールの環境を保つために構築された、優れたごみ処理・管理システムを学ぶプログラムも用意しています。ゴミ管理の重要性や埋め立て処理のあり方について座学で学ぶほか、実際の埋め立て地の見学も行っています。

◆緑化政策
ガーデンシティからシティ・イン・ア・ガーデンへ
(持続可能な開発などを学ぶ)

■体験スポット

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ:マリーナ地区にある巨大植物で、最先端技術と斬新なアイデアにより植物園の枠に収まらない展示を実現しています。緑化政策を推進してきたシンガポールの象徴でもあり、世界的にも関心が高まるサステナビリティ(持続可能性)を学ぶ格好の場所です。施設自体が、省エネやリサイクルなどの環境負荷軽減の工夫に溢れています。
教育旅行で人気があるのは標高1,000~2,000mの植生を再現した巨大ドーム「クラウドフォレスト」や、世界各国の珍しい樹々や花々をその環境ごと再現して紹介する「フラワードーム」です。このほかシンガポールを構成する各民族に関わりの深い植物を展示した「ヘリテージガーデン」なども教育旅行にはうってつけの施設となっています。教育旅行向けのスクールプログラムは10以上用意されています。

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(5)海外教育旅行実施に向けて
(新型コロナウィルス感染症対策など)

シンガポールでは、新型コロナウイルス感染症の状況管理に熱心に取り組んでおり、シンガポールを訪れる旅行者を安全に迎えるための必要な措置を講じています。下記ホームページより詳しい情報が得られます。

シンガポール政府観光局/シンガポール短期渡航者のための旅行要件
https://www.visitsingapore.com/ja_jp/travel-guide-tips/travel-requirements/

(6)衛生状態

年間を通じて高温多湿な気候であるため、十分な休養及び水分の補給が必要です。かかりやすい病気としては、高温多湿な気候による皮膚疾患、風邪、気管支の疾患が挙げられます。皮膚病は身体を常に清潔に保つことで予防できますが、気候条件から風邪は治りにくいと言われていますので、注意が必要です。デング熱は、2020年に感染者が過去最多となり、近年大幅に増加しています。また、ジカウイルス感染症は、2016年に初めて国内で感染が確認されてから現在に至るまで、若干例が報告されています。デング熱・ジカウイルス感染症には予防接種・ワクチン等はなく、蚊に刺されないようすることが予防となります。屋内への蚊の侵入を防ぐ、防蚊剤を使用する、服装はできる限り肌の露出の少ないものを着用するなど予防策を心掛けてください。水道水は直接飲むことが可能ですが、一度煮沸させた方が安全です。レストランや屋台は、シンガポール国家環境庁の定める規定により衛生ランクが優れた順に「A」、「B」、「C」の3種類に分けられ、店先に掲げられています。
最先端の医療技術が導入されており、日本とほとんど変わりません。日本人や日本語が話せるスタッフのいる病院もあります。

(7)治安

シンガポールは安全な国と言われていますが、市内のレストラン、ショッピングセンター、路上、空港等で、置き引きやスリが発生しており、パスポートや金品の盗難被害に遭う日本人旅行者が散見されます。また、女性が被害に遭う痴漢、強制わいせつ等の性犯罪についても発生しており、警戒が必要です。
・貴重品や多額の現金は極力持ち歩かない。また、パスポートと現金は同じバッグやポケットの中等に入れて持ち歩かない。
・一人での行動時、特に夜間の単独での行動を慎むように心がける。
・自分の所持品は自身で注意を払う(例えば、ホテル、空港、土産品店等混雑した場所では、携行品から目を離さない)。
・財布や貴重品はズボンの後ろポケットやバッグのポケットなど、盗まれやすい場所に入れない。
・混雑した場所では、バッグ類は身体の前に抱えて持つ。
・犯罪を誘発するような行動や態度をとらないよう注意する(例えば、支払いの際には財布の中身が容易に見えないようにする)。
・インターネットや携帯電話を利用した詐欺行為が横行していることから、見知らぬ人物からのメールや連絡には応答しない。
・強盗に遭遇した場合は身の安全を優先し、抵抗をしない。

(8)食事

常夏の島国シンガポールは、ワールドクラスのレストラン、ミシュランの星を獲得したレストラン、そして世界各国のさまざまな料理を楽しめるレストランが集結する食の宝庫です。中国系、マレー系、インド系、プラナカン、ユーラシアンの食の伝統が混ざり合った 魅力あふれる食文化を楽しむことができます。
シンガポールの国民は、当然のことながらホーカー(屋台)文化を大変誇りに思っており、屋台料理はゴードン・ラムゼイやアントニー・ボーディンをはじめ、多くのセレブシェフや、有名レストランのオーナー・関係者からもお墨付きとなっています。
なお、シングリッシュは、シンガポールで日常的に使われる独特のなまりを含む言語があり、地元の食文化と切っても切り離せない関係にあります。シンガポールの食に対するこだわりを深く突き詰めていくと、地元の言語を学びながら、この国の多彩な食文化に浸ることができます。

(9)シンガポール政府観光局より

教育旅行に関しては、20年以上前から修学旅行の誘致活動をしています。留学の誘致は現在行っておりません。