受け入れ国・地域のご紹介

ハワイ(アメリカ合衆国)

(1)ハワイ州の概要と歴史

太平洋のほぼ中央に位置するアメリカ合衆国ハワイ州。亜熱帯気候に属し、世界屈指のリゾート地として知られるハワイは、現在人口約120万人。公用語は英語です。先住民である古代ハワイアンの正確な歴史は定かではありませんが、6世紀ごろにポリネシアやマルケサス諸島の人々が移住してきたものと考えられています。1810年にはカメハメハ大王による統治が始まり、その後アメリカの捕鯨基地として栄え急速に近代化が進行。1894年の白人勢力によるハワイ共和国の設立を経て、1959年にハワイの独特な文化や伝統などの重要性を認識したアメリカ合衆国が、50番目の州としました。

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(2)基本情報

国・地域名: ハワイ州
英 語 名 State of Hawaii (The United States of America)
主要都市: ホノルル(Honolulu)
言  語: 英語
(ハワイ語、ワイキキのホテルやレストラン、ショップでは日本語が
通じる場合もある。)
宗  教: キリスト教(プロテスタント35% カトリック24%)、仏教8%
気  候: 気温は年間通して温暖で安定している。5~10月は乾季、
11~4月は雨季となるが、雨季でもシャワー(にわか雨)が多く
1日中降ることはあまりない。
時  差: 日本との時差は-19時間。サマータイムはない。
通  貨: 米ドル(US$, USD)、補助単位はセント(¢)。US$1=100¢。
査  証: 90日以内は査証不要。ただし、電子渡航認証システム(ESTA)の申請(有料)が必要。

パスポート残存有効期間:帰国時まで有効なもの(入国時90日以上が望ましい)。

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(3)教育プログラムの特徴やポイント

歴史や文化、そして自然など学習素材が豊富なうえ、英語圏であり、学校交流やホームステイなどのアレンジが可能です。 そして治安の良さや温暖な気候など教育旅行に適したポイントが数多くあります。

【ハワイ海外教育旅行のポイント】
  • 1. 抜群の立地環境
  • 2. 安心・安全
  • 3. 教育素材の宝庫
  • 4. 整備されたインフラ
  • 5. 豊かな文化・歴史
  • 6. 恵まれた自然環境
  • 7. アロハスピリット
  • 8. 個性的な6つの島
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(4)主な教育プログラムのご紹介

※記載のプログラムは新型コロナウイルス感染症拡大以前に実施されたプログラムです。
各国・地域の規制により中止されているプログラムが含まれています。

教育的意義のある史跡等見学
◆日系移民の歴史と平和学習 ー日系移民の足跡をたどり、平和の尊さを学ぶー

日本からハワイへの移民は、19世紀に砂糖のプランテーションの労働者としてハワイへ渡ったことがきっかけで、この地での日系人社会が形成されました。その後、真珠湾攻撃によって、日本と移住国アメリカが戦ったことで、日系移民は、オアフ島中部のホノウリウリ収容所などに収容されたり、ハワイ州兵の一員としての任務も果たすなど、日系移民の足跡をたどることで、日本とハワイの関わりがわかり、平和の尊さを学ぶことができます。パールハーバーは、そのアメリカと日本の歴史を語る上で欠かすことができない重要な場所です。第二次世界大戦のきっかけとなった日本軍による真珠湾攻撃が実際に行われた場所であり、戦艦ミズーリは、第2次世界大戦の降伏文書調印式が横須賀沖で執り交わされた戦艦で、現在もこのパールハーバーに停泊しています。ここは戦争の始まりと終わりを示す痕跡が保管されている貴重な場所です。

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■体験スポット

  • ハワイ日本文化センター:1800年代後半から現在に至るまでの日系人の歴史を学ぶことができる
  • ハワイ・プランテーション・ビレッジ:ハワイの移民史に関する展示や、当時のプランテーション農園での暮らしを見学することができる
  • 戦艦ミズリー記念館:第2次世界大戦の降伏文書調印式が横須賀沖で執り交わされた戦艦の記念館
  • USSアリゾナ記念館:展示物や写真、映像を通じ、平和の大切さを学ぶことができます。壁には戦死した全隊員の名前が刻まれている
現地青少年との交流

私立高校が主たるプログラム実施校となりますが、公立校においても選択式の少人数によるプログラムが遂行されています。 姉妹校提携間を中心にオンライン、対面と継続的に行われているプログラムです。

◆ハワイでの社会貢献活動

■体験スポット

  • クアロア・ランチ・ハワイ:東京ドーム450個分の広さを誇るクアロア・ランチは、緑豊かな大自然の中で様々なアクティビティができるアトラクションが人気ですが、その一方、ハワイ版SDGs「アロハプラスチャレンジ」の6つの目標達成に向けて、「クリーンエネルギー」「ローカルフード」「自然資源管理」「廃棄物の削減」「持続可能なスマートコミュニティ」「グリーンジョブと環境教育」に精力的に取り組んでいます。クアロアランチの海外教育旅行プログラムにおいても、「マラマ・エクスペリエンス」という社会貢献できるプログラムがあります。谷の下の水田"Lo'i" を育むアフプアア(ハワイ先住民の伝統的生活共同体)の小川を保護することが水田にとってどのような影響があるのか、タロイモ"kalo"がハワイの人々の生活にどんなに大切であるのかなど、2000年にわたってハワイ王国で代々伝えられてきたことを学びながら、タロイモの収穫、植え付け、掃除を行います。
  • サスティナブル・コーストラインズ・ハワイ:地域社会が気軽にビーチ清掃活動へ参加できるよう働きかけている地域に根ざしたNPOがサスティナブル・コーストラインズ・ハワイです。このNPO活動への参加を通して、人間が及ぼす環境破壊の現状を理解し、悪影響を減らす意識を高められる、現地学習型イベン トプログラムが行われています。多くの学校と協力し、生徒たちに自然保全の大切さを教えます。
学校や企業等訪問

提携姉妹校間を中心に現在、オンライン・対面と継続的に行われております。企業視察においては、現地の商工会議所が間に入って手配されるケースが多く、日本から進出した企業への訪問も行われています。

◆ハワイでの社会貢献活動

■農業・水産業
持続可能な農業希少種として世界的にも有名なコナ・コーヒーをはじめ、ハワイでは農業が盛んです。特にハワイでは自然(大地)を大切にする文化(Aloha ʻĀina=アロハアイナ)が根づいているため、環境保全に深く関わるオーガニック農業や地産地消の考えが広く浸透しています。ある一定の基準を満たしたハワイ産農産品を認定するハワイ州農務局の「シールズ・オブ・クオリティ」はその一例です。視察可能な農園も多いほか、収穫したての野菜やフルーツが並ぶ「ファーマーズ・マーケット」も身近にハワイの農業や生活に触れられる機会として人気を集めています。また水産業では、ハワイ島で豊富なミネラルを含む海洋深層水を使ったアワビ、ロブスターやカキなどの養殖が行われています。

■体験スポット

  • ファーマーズマーケット:ハワイ各所で開催され、地元で採れた新鮮な野菜やフルーツ、ジャム、バター、蜂蜜などメイド・イン・ハワイの加工品、シールズ・オブ・クオリティの生鮮農作物や加工農産物などを使った一品料理などのお店が並びます。
  • UCCハワイ:日本のUCC上島珈琲が1989年に設立した直営のコーヒー農園。良質なコナ・コーヒーを栽培しています。無料の農園見学ツアー、自分でコーヒーを焙煎できる焙煎体験ツアーなどコーヒーの“いろは”が分かります。
  • ドトールコーヒーハワイ マウカメドウズ農園:ドトールコーヒーの所有するコーヒー農園で、栽培から焙煎までを行っています。園内にはコーヒーの木々が生い茂る「マウンテン」と多彩な熱帯植物が咲く「オーシャン」があり、ハワイ島の豊かな環境を実感できる場所です。
  • クアロアランチ:広大な土地で、60種類以上の農作物や養殖栽培を行っています。パパイヤやマンゴー、ライチ、パイナップルなどのフルーツをはじめ、マカデミアナッツ、野菜、トロピカルフラワーなど多数あり、トロリーに乗車しハワイの農作物について学びながら園内を巡ることができます。
探究型学習プログラム(現地フィールドワーク等)
◆2045年「100%再生可能エネルギー」の目標達成のために

世界レベルで取組が進んでいる再生可能エネルギーですが、ハワイはその「未来の実験場」として注目されています。ハワイ州は、2045年までに消費電力の100%を再生可能エネルギーで賄うことを州法で定め、再生可能エネルギーの導入や普及に積極的に取り組んでいます。マウイ島では、安定した電力供給を目指す日米共同のスマートグリッドの実証事業が行われており、先端産業の現場視察を行うことができます。

※ハワイ州は、2014年7月、持続可能な社会の実現に向けて進める6つの取組を掲げる「アロハプラスチャレンジ」という目標が定められました。これは、ハワイ版SDGsと言われ、以下の6つの取組を行っています。
①クリーンエネルギーへの転換
②地元産の食料供給
③自然資源の管理
④廃棄物の削減
⑤持続可能なスマートコミュニティの形成
⑥グリーンジョブ&環境教育

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■体験スポット

  • ハワイ州立自然エネルギー研究所(NELHA):太陽光発電をはじめとするクリーン・エネルギー施設、海洋深層水を使ったアワビ養殖場など様々な分野の科学技術を見学することができます。
  • ブループラネット財団:気候変動の問題解決への取組とハワイ州の100%再生エネルギー化達成を促進する非営利団体です。様々な教育プログラムを通じて、クリーンエネルギーや気候変動の研究分野の次世代リーダー育成も行っています。
  • ウェット&ワイルド・ハワイ:オアフ島で2番目の都市カポレイの丘に囲まれた約30エーカーの敷地内に、25の乗り物とアトラクションを有するハワイ初の100%太陽光発電のアトラクション施設です。

(5)ニューノーマルにおける取組や
可能性

◆マラマハワイ

Mālama Hawaiʻi ”マラマハワイ”は、ハワイを思いやる心。レスポンシブル・ツーリズムのハワイ版スローガンです。マラマとはハワイのことばで“思いやりの心”。何十年後も、何百年後もハワイが持つ素晴らしい伝統文化や美しい自然環境を守っていくために、ハワイ州では様々な取組が行われています。レスポンシブル・ツーリズムは、旅行者の責任ある行動、その土地を思いやる心が求められます。

◆伝統航海カヌー「ホクレア」

アメリカ合州国が建国200周年記念事業の一つとして建造した、ポリネシアやハワイの伝統に則った航海カヌーがホクレア号であり、ポリネシア航海協会は、伝統航海術の芸術と科学、そして探究する心を継承し、体験型の教育プログラムを通して、自然、文化に敬意をはらい、互いにいたわり合う大切さを次世代に伝えることを使命に航海および啓蒙活動を続けています。自然の力だけを使った伝統航海は、地球という”島” への敬意やいたわりの心を育み、分かち合い、学び合い、グローバルな関係を築くことで、自然と調和のとれた持続可能な世界の実現につながります。

(6)海外教育旅行実施に向けて
(新型コロナウィルス感染症対策など)

ハワイでは、空港・宿泊施設・レストラン・アクティビティなどそれぞれの業界で責任をもち、ハワイ州によって定められたガイドラインに沿った安全・衛生対策に取り組んでいます。安全に、そして安心して、ハワイを体験していただくための安全・衛生対策動画「Unchanged ALOHA」 をご覧ください。

(7)衛生状態

ハワイの衛生状態は良好です。特筆すべき風土病はありませんが、過去には蚊に刺されて発熱するデング熱や、ネズミ、マングース等の動物が媒介するレプトスピラ症、ネズミ、ナメクジ等の動物が媒介する広東住血線虫症などの発生が認められています。医療施設及び医療技術についても問題なく、日本語を解する医師も多くいますが、病院の治療費、入院費は極めて高額で救急車も有料となることに注意が必要です。

(8)治安

【置き引き】ビーチで遊んでいる時や買い物中などのちょっとした隙に、置いていたバッグや貴重品を持って行かれるケースです。日本でもよくある盗難事件ですが、ハワイでも頻発しています。
【ひったくり】特にカイルアエリアや、アラモアナ、最近は人通りの多いワイキキエリアでも被害が増えています。外観から、旅行者かどうかは見抜かれやすく、旅行者が確率的に高額な金品を所持している可能性が高いことや、犯行後に逮捕されても、旅行者が裁判手続のために再度ハワイを訪れて法廷証言に出頭することを嫌がるため、結果として無罪判決を得やすいことを承知で旅行者をターゲットとして狙う傾向があります。
【現地での被害防止対策】
深夜の外出は避ける。
昼間でも人通りの少ない場所を通らない。
不審な様子を感じた時は、すぐにその場を立ち去る。
レンタル自転車などを利用する際は、前かご部分にバッグを置かない。
外出時は、貴重品等の携行は最小限にする。
すぐ戻るからといって荷物を置き去りにしない
【被害に遭ってしまったら?】
万が一被害に遭ってしまった場合は、抵抗せずに被害品をあきらめ、速やかに安全な場所へ避難した後、直ちに911警察通報を行っ てください。犯人がナイフや拳銃を隠し持っている可能性もありますので、生命・身体の安全を最優先に考えるようにしてください。

(9)食事(水)

ハワイでは水道水は飲むことができますが、においが気になったりするのが心配であればミネラルウォーターを選ぶのが無難です。

(10)ハワイ州観光局より

交流目的や、双方にとってのメリットなどお互いにWin-Winになると状況判断した場合は、担当窓口を直接ご紹介することをお手伝いしております。実際のコミュニケーションについては、基本的には先生同士の直接のやりとりとなります。ホームステイ、留学斡旋、語学研修に至るまで現地日本語対応可能な窓口をお繋ぎ致します。