事故防止について

自賠責保険・共済が支えているのは、事故の当事者だけではありません。交通事故を未然に防ぐため、一般に販売されている自動車に対して安全性能に関する試験を行い、その結果を公表するなど、さまざまな事故防止の取り組みを行っています。

事故防止対策について

安全総合対策事業

事故防止を目的として次のような事業を実施しています。

ASV(先進安全自動車)の普及

交通事故を減らすことを目的として、先進技術を利用してドライバーの安全運転を支援するシステムを搭載した「先進安全自動車(ASV:Advanced Safety Vehicle)」技術の開発・実用化・普及を促進する活動を実施しています。また、衝突被害軽減ブレーキ、ドライバーの異常を検知するシステム等の導入を補助しています。

運行管理者等指導講習

バス、ハイヤー、タクシー、トラックなど運送事業で使用する自動車の運行の安全確保のため、運行管理者(※)等を対象に運行管理の実務や関係法令、安全の確保に必要な管理手法などの講習を行っています。
※事業用自動車の運転者に対する管理監督を行い、運行の安全を確保する担当者。

運転者適性診断

適性診断は、バス、ハイヤー、タクシー、トラックなどの自動車運送事業者における運転者の方を対象に、自動車の運転に関する長所、短所といった「運転のクセ」を様々な測定により見い出し、それぞれのクセに応じたアドバイスを提供しています。

安全マネジメントサービス

運輸安全マネジメント制度の浸透・定着に有効なセミナーを行っています。また、講師派遣、コンサルティングを実施することにより、運送事業者の安全管理体制の向上を支援しています。

自動車安全性能の評価

自動車アセスメント・チャイルドシートアセスメント

国土交通省と自動車事故対策機構(ナスバ)は、安全な自動車等の普及促進を目的として、自動車アセスメント・チャイルドシートアセスメントを行っています。アセスメントでは、新車販売されている自動車とチャイルドシートに対して様々な安全性能に関する試験を行い、その結果を公表しています。安全な自動車やチャイルドシートを選ぶことができる環境を整えるとともに、メーカーによる安全な自動車等の開発を促進しています。

自動車アセスメント・
チャイルドシートアセスメントについて
国土交通省と自動車事故対策機構(ナスバ)は、安全な自動車等の普及促進を目的として、自動車アセスメント・チャイルドシートアセスメントを行っています。

制度改正により期待される効果(事故防止)

自賠責保険・共済は、被害者支援及び事故防止対策を安定的かつ持続可能なものとするため、制度改正を行い、2023年4月以降の契約分より、保険料・共済掛金に次の賦課金(※)を新たに設置しました。

自賠責保険・共済は、被害者支援及び事故防止対策を安定的かつ持続可能なものとするため、2023年4月以降の契約分より制度改正を行います。
自家用車
:125円/年
営業用のバス、トラック、タクシー
:150円/年
オートバイ、緊急車両
:100円/年

この賦課金により、年間およそ100億円の財源が確保され、被害者支援と事故防止対策を拡充していきます。
※賦課金…ある事業を行うことを目的に納付いただくお金のこと

自動車アセスメントの充実

現在、国内で販売されているさまざまな自動車に対して自動車アセスメントを実施していますが、昨今、自動車の安全性能も日々進化していることから、今後、新たな財源をもとに、自動車アセスメントのさらなる充実をはかります。先進的な安全技術の急速な普及に対応し、自動車の安全性能の「見える化」を強化するとともに、自動車メーカーに対してより先進的な安全技術の充実・強化を促します。

人命救助・被害者軽減対策の強化

交通事故発生時には、迅速な救急搬送を行うことが人命救助、被害の軽減に効果的です。より早い救急搬送を実現するため、エアバッグ展開情報等と連動し、発生場所等必要な情報を自動的に通報する「事故自動通報システム」の普及・促進を行います。