萩市は2015年からサテライトオフィス誘致推進事業に取り組み、その延長上にワーケーションがあると捉えています。2017年には一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会様に萩市へ訪れていただき、「お試しサテライトオフィスモデル事業」を実施。2018年には「フリーランス合宿
in萩」で、プロフリーランスと地元事業所のマッチング事業を実施しました。
また、2019年の「フリーランス誘致実証実験」では、ワーケーションに関する実施検証も行いました。
萩市は豊かな歴史・文化・自然に恵まれ、特に明治維新胎動の地として、地域に色濃く残る先人の軌跡を辿ることで、田舎暮らしを楽しむようなワーケーションとは一線を画し、「内省」できる土地としてほかの地域との差別化に可能性を感じています。
2019年の「フリーランス誘致実証実験」の成果品として、ワーケーション体験ガイドを作成し、課題を抽出していきました。課題の一つであった働く場所については、旧藩校明倫館の跡地に立つ日本最大級の木造校舎を整備した萩・明倫学舎4号館を活用し、2022年3月にコワーキングスペース「Mei
Link」を開設しました。現在、IT企業6社が萩にサテライトオフィスを開設し、うち4社が萩・明倫学舎4号館に入居しています。館内には、移住定住相談窓口の「はぎポルト」などもあり、「産業・ひとづくり・交流」の拠点としても利用されていて、年末年始を除く9時~21時まで開館しています。
ワーケーションをきっかけに、地元の方々との交流が生まれ、関係人口や新規ビジネスの創出、地域課題の抽出などにも寄与していると感じています。
具体的には、江戸時代に商業地として栄えた重要伝統的建造物群保存地区である浜崎地区に整備したお試し暮らし住宅「梅屋七兵衛旧宅(#梅ちゃんち)」です。同地区では、昨今、移住創業者による空き家の活用や、萩市ビジネスサポートセンター「はぎビズ」による地域事業者支援等、経済交流が活発になっています。
ワーケーションの受入環境整備を推進するほか、「萩で暮らしたい」と「都市部の企業に就職したい」といった希望も実現させることです。働き方の選択肢を増やしてより多くの若者の就業機会創出につなげていくことを目的に、テレワーク(在宅勤務・サテライトオフィス勤務)を活用して人材の採用・定着を目指している企業と、萩市でテレワーク(在宅勤務・サテライトオフィス勤務)を希望する求職者の方とのマッチングにも取り組んでいきたいと考えています。