コラム

先行取組自治体和歌山県 株式会社 南紀白浜エアポート

vol.13
ワーケーションの風景 ワーケーションの風景 ワーケーションの風景

地域課題解決

ワーケーション総合コンシェルジュ

地元雇用の創出

ワーケーションを取り組み始めた経緯は?

和歌山県は2017年より日本におけるワーケーション発祥の地として、南紀白浜を中心に自治体と民間事業者が連携してワーケーションの受入れを行ってきました。
当社は民営化された空港運営会社として、「空港の発展は地域の発展から」というコンセプトを掲げ、誘客と地域活性化の専門部署を設けて、地域連携DMOとして着地型旅行業などを展開。和歌山県公認のワーケーション総合コンシェルジュとして、人口減少が進む繁閑差の大きい観光地での関係人口の創出や平日需要の底上げに向けて、ワーケーションに関心のある企業や個人の受入れに取り組んでいます。

和歌山県南紀白浜ならではのワーケーションの取組とは?

ワーケーション特有のニーズである地域との長期的な関わりを創出するご当地プログラムが充実しているのが、南紀白浜の特徴です。
ワーケーション目的で来訪する人や企業は単なる観光体験だけではなく、地域との交流や地域課題への貢献に対する期待を持っています。南紀白浜では温泉やビーチ、パンダ、熊野古道といった観光資源や利便性の高いコワーキングスペースに加えて、地域の方との交流イベントや地域課題について意見交換をする場などをコンシェルジュがワーケーション専用プログラムとして提供しています。

ワーケーションの取組を続けるにあたって大切なこと、意識していることとは?

来訪する個人・派遣する企業・受け入れる地域が持続可能な形でWin-Win-Winになることを特に意識して、コーディネート業務を行っています。観光は対価をもらう代わりに既定のサービスを提供するGive & Takeの要素があります。一方で、ワーケーションでは都市部の人と地域の人が専用プログラムを通じてそれぞれが持っているもの・持っていないものを相互にGive & Givenの形で価値交換する要素が加わるように意識しています。また、消費を中心とした経済効果だけでなく、地域課題解決や新規ビジネス創出、双方の人財育成などにつながる仕組み化も意識しています。

ワーケーションによって生まれた効果は?

和歌山県ではワーケーションの誘致を通じて、観光の閑散期(平日)の需要底上げ、リピート率の向上、地域消費の活性化、先進技術の活用による地域課題の解決などをこれまで実現しており、南紀白浜だけでもセールスフォースやNECグループ、三菱地所などの有名企業をはじめ約20社の企業がサテライト進出を果たしています。
近年では新たな地元雇用も創出されており、地域の平均所得が上がるなどの波及効果も出始めています。南紀白浜空港の利用者数もワーケーション誘致前と比較して約2倍まで増加しており、機材大型化や増便も実現しています。

DATA

名称
株式会社 南紀白浜エアポート
所在地
和歌山県西牟婁郡白浜町才野1622-125
ワーケーションに取り組み始めた年
2018年

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