アジアハイウェイ路線とその現状
タジキスタンにおける新規アジアハイウェイ路線の概要を表-1に示す。なお、以前は可能路線として扱われていたAH66のコフィルニガン~コルグ~クルマ峠(中国国境間)の路線は、2002年5月のネットワーク見直しのための専門家会合で正式路線として承認された。
表-1 タジキスタンのアジアハイウェイ路線
路線番号
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起 終 点
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延長
(km)
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選定基準
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AH7
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チャバスト(ウズベキスタン国境)→ウラツベ→ドゥシャンベ→クルガントゥベ→ニジニーパンジ(アフガニスタン国境)
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497
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*首都間連絡
*工業中心地/農業集積地連絡
*主要港湾連絡
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AH65
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キルギス国境→ジルガタール→コフィルニガン→ドゥシャンベ→トゥルスンザデ(ウズベキスタン国境)
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433
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*工業中心地/農業集積地連絡
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AH66
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クルマ峠(中国国境)→ムルガブ→コルグ→クラブ→コフィルニガン
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995
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*工業中心地/農業集積地連絡
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合 計 (3路線)
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1,925
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データ出典:Asian Highway Database 2005
アジアハイウェイ路線の現状は表-2に示すとおりである。なお、AH66号線の中国国境寄りの33kmは未開通区間である。
表-2 タジキスタンのアジアハイウェイ路線の現状
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総延長
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舗装道路
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未舗装道路
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未開通
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路線番号
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(km)
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2車線
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1車線
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砂利道
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土道
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区間
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以上
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通年可
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四駆可
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AH7
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497
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413
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-
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83
|
-
|
-
|
1
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AH65
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433
|
404
|
-
|
12
|
-
|
17
|
-
|
AH66
|
995
|
854
|
-
|
77
|
-
|
31
|
33
|
合 計
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1,925
|
1,671
|
-
|
172
|
-
|
48
|
34
|
比 率
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100%
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86.8%
|
-
|
8.9%
|
-
|
2.5%
|
1.8%
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データ出典:Asian Highway Database 2005
日本の援助動向、日本との関係
旧ソ連の崩壊後の新たな国際情勢の下での中央アジア地域の重要性を考慮し、日本は中央アジア5か国の市場経済導入の努力を積極的に支援する方針を打ち出している。タジキスタンに対しては、同国がDAC途上国リストに掲載される以前の91年から研修員の受入や専門家派遣などの協力を開始してきている。しかし、97年に和平合意が結ばれたものの、未だに治安状態が改善されたとは判断できないことから、援助は限定されているが、2000年には援助金額が対前年比で4倍近くになっている。表-3及び図-1にタジキスタンに対する日本の援助動向を示す。なお、道路整備に対する日本の援助はない。
表-3 タジキスタンに対する日本の援助の推移 (支出純額、単位:百万ドル)
暦年
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贈 与
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政府貸付
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合 計
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無償資金協力
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技術協力
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計
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支出総額
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支出純額
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1993
|
-
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0.09
|
0.09
|
-
|
-
|
0.09
|
1994
|
-
|
0.20
|
0.20
|
-
|
-
|
0.20
|
1995
|
-
|
0.30
|
0.30
|
-
|
-
|
0.30
|
1996
|
0.09
|
0.22
|
0.31
|
-
|
-
|
0.31
|
1997
|
0.08
|
0.23
|
0.31
|
-
|
-
|
0.31
|
1998
|
0.05
|
0.36
|
0.41
|
-
|
-
|
0.41
|
1999
|
0.81
|
0.74
|
1.55
|
-
|
-
|
1.55
|
2000
|
0.24
|
1.82
|
2.06
|
-
|
-
|
2.06
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図-1 タジキスタンに対する日本の援助の推移
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